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Chapter 5

Web3 と DAO:新しい人類の協力形態

#Web3#DAO (分散型自律組織)#ガバナンス#オンチェーン投票#トレジャリー管理#分散型 ID (DID)

Chapter 5. Web3 と DAO:新しい人類の協力形態

今フェーズの最終章に到達しました。私たちは、ブロックチェーンがいかにしてお金(ビットコイン)、ロジック(イーサリアム)、金融(DeFi)を扱うかを見てきました。そして今、ブロックチェーンが 「人と言い組織」 をいかに変化させるかを知る時が来ました。読み、書きを超えて「所有」が可能になる ==「Web3」== の時代です。


1. Web の進化: Web1 から Web3 まで

Web3 を理解するには、私たちが歩んできた道を振り返る必要があります。

インターネット世代別の比較

特徴Web1 (Read)Web2 (Read-Write)Web3 (Read-Write-Own)
**性質**静的なページ / ディレクトリソーシャルメディア / プラットフォーム分散型プロトコル
**権力**分散型(オープンプロトコル)中央集権型 (Big Tech)分散型(ユーザー所有)
**データ**公開情報の閲覧プラットフォームによる所有ユーザーによる所有(デジタル主権)
**ID**IP アドレス / メールOAuth (Google/FB ログイン)クリプトウォレット(自己主権型 ID)

2. CEO のいない組織: DAO (分散型自律組織)

DAO とは、共通の目標を持つ人々が、伝統的な階層構造の代わりにスマートコントラクトを通じて意思決定を行い、資金を管理する組織です。

1
設計

組織のルールをスマートコントラクトのコードとして記述する

2
資金確保

トークン発行などを通じて共同資産(トレジャリー)を形成する

3
提案

全ての構成員がプロジェクトや支出に関する提案を提出できる

4
投票

トークンホルダーたちが提案の承認可否を投票で決定する

5
執行

投票が通過すれば、スマートコントラクトが自動的に資金を執行する


3. 新しい主権:デジタル ID と所有権

Web3 において、あなたはプラットフォームの商品ではなく、オーナーになります。

  • デジタル主権: 自分のデータと資産は自分でコントロールします。いかなるプラットフォームも、あなたのウォレットをブロックチェーンから遮断することはできません。
  • インセンティブの整合: DAO においては「株主」がすなわち「労働者」であり「ユーザー」でもあります。ネットワークが成功すれば、全員が恩恵を受ける構造です。
  • ==「プラットフォームからプロトコルへ」==: Uber (プラットフォーム)を利用する代わりに、ドライバーと乗客が直接所有する「Uber プロトコル」を利用する未来が、 Web3 の目指す方向性です。
Note

ガバナンスの逆説: 完全に分散化された投票は速度が遅く、「クジラ(大口資産家)」に左右されるリスクがあります。最新の DAO はこれを解決するために「二次投票 (Quadratic Voting)」や「委任」システムなどを試行しています。


4. 結論:人間社会の新しい契約

Web3 は技術的な変化を超えた、新しい ==「社会契約」== です。「悪用しない (Don’t be evil, Web2)」というスローガンを、「システム的に悪用できない (Can’t be evil, Web3)」へと変える過程です。中央集権的な人間の恣意的な判断ではなく、分散されたコードの透明な執行を通じて、より公正な未来を設計することができます。


📚 セウン教授の厳選ライブラリ

  • [読め、書け、所有せよ] - クリス・ディクソン: Web3 がなぜインターネットの未来なのか、その哲学を明確に解き明かしています。
  • [DAO ハンドブック]: 分散型組織をいかに設計し運営するかに関する実践ガイド。
  • [トークン・エコノミー: Web3]: トークンを通じていかに人類の大規模な協力を引き出すかを分析しています。

おめでとうございます! クリプト& Web3 シリーズの最初の 5 章を全て修了しました。これで皆さんは、21 世紀経済の最も刺激的な開拓地を航海するための基礎体力を備えました。今後続く応用編もご期待ください!