Course Progress
Part of 10 Chapters
Chapter 4
オプション取引と収益構造:非対称なリターンの魔術
#オプション#コール基準#プット基準#ペイオフ#マネーネス
オプション取引:「選択権」に価格をつける
オプション(Options)とは、「特定の原資産を、あらかじめ決めた価格で売買できる権利」のことです。権利であって義務ではないという点が、先ほど学んだ先渡契約(フォワード)との決定的な違いです。
1. コール・オプションとプット・オプション
- コール・オプション: 資産を買う権利(価格上昇時に有利)
- プット・オプション: 資産を売る権利(価格下落時に有利)
オプションを購入するためには、権利の対価である**プレミアム(Premium)**を支払う必要があります。
2. コール・オプションの収益構造
コール・オプションの買い手は、株価が権利行使価格(Strike Price)を上回ったときに権利を行使して利益を得ます。逆に、株価が権利行使価格を下回った場合は、権利を放棄します。このとき、損失は支払ったプレミアムの範囲内に限定されます。
コール・オプション買い手の収益曲線(行使価格 100, プレミアム 10)
3. オプションが持つ非対称性の価値
上のチャートで見られるように、オプションは損失が限定的である一方、利益は無限大(コール・オプションの場合)に開かれている**非対称的(Asymmetric)**な構造を持っています。金融工学者はこの非対称性を活用して、複雑なリスクヘッジ戦略を設計します。
💡 教授からのヒント
オプションは「保険」と性質が非常によく似ています。保険料(プレミアム)を支払い、事故(価格変動)が起きたときに補償を受ける仕組みだからです。私たちが日常で加入する自動車保険も、一種のプット・オプションと考えることができます。