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Chapter 3
フリーランサー編:「乙」の生存のための契約ガイド
#知的財産権#業務委託書#期限の利益#業務委託契約
第3章:フリーランサー編:「乙」の生存のための契約ガイド
英語で「Free Agent」と呼ばれるフリーランサーは自由に思えますが、実は法の死角で最も危険な契約書に直面しています。労働基準法の保護を受けられないフリーランサーにとって、契約書こそが ==「唯一の盾」== です。
1. 著作権は誰のものか?:知的財産権の帰属
最も痛烈な毒薬条項は、自分が作った成果物の「すべての権利」をクライアントが奪っていくことです。
- 毒薬パターン:「本業務の成果物に関する著作権および二次的著作物作成権を含むすべての知的財産権は、『甲』に帰属する。」
- 解決策:
- 利用許諾 (License):所有権は自分が持ち、クライアントはその目的のためにのみ使用できるようにします。
- 範囲の制限:「プロジェクトAの目的でのみ使用し、他の用途で使用する場合は別途合意する。」
- 注意:特に「二次的著作物作成権」を渡してしまうと、自分の作品を元にクライアントがグッズを作ったり動画を制作したりしても、何の権利も主張できなくなります。
2. 「もう少しだけ直してください」:無限修正の沼
業務の終わりが明確でないときに発生する地獄です。
1
業務の定義案の数や機能リストを書面で明確化
2
修正回数無料修正は2回まで、それ以降は時間給で請求
3
検収期間7日以内にフィードバックがなければ自動承認の条項を挿입
3. 「お金は後で払います」:支払い遅延と未払い
フリーランサーの生命線である入金を妨げる条項です。
- 毒薬パターン:「最終的な成果物の検収完了後、60日以内に支払う。」(実際には無限の検収遅延につながります。)
- 防衛ロジック:
- 着手金 (Deposit):必ず30〜50%の着手金を受け取ってください。
- 遅延損害金:年12〜15%の遅延損害金を明示しましょう。
- 期限の利益の喪失:「一部でも未払いがあれば残額すべてを即座に請求できる」という条項が強力です。
4. グローバル・フリーランス市場のトレンド
| 地域/国 | 主な保護装置 | 注意事項 |
|---|---|---|
| 米国 (NY/CA) | Freelance Isn't Free Act | 未払い時に報酬額の2倍を請求可能 |
| 韓国 | 芸術人福祉法 / 下請法 | 証拠があれば口頭契約も有効 |
| EU | Platform Work Directive | 偽装フリーランサーの労働者性の認定を強化 |
核心チェックリスト
- 「著作権譲渡」と「利用許諾」を必ず区別して契約しましょう。
- 「二次的著作物作成権」はできるだけ保有するのが有利です。
- 修正回数や範囲を超える要求に対する追加費用を明示しましょう。
- チャットやメールなどのすべての業務指示は記録に残しておく必要があります。