本文へジャンプ
Chapter 1

価格の言語:ローソク足の基礎

#テクニカル分析#ローソク足#始値/終値/高値/安値#十字線 (Doji)#ハンマー型#包み足

Chapter 1. 価格の言語:ローソク足の基礎

テクニカル分析は、 ==「歴史は繰り返される」== という信念と、既知の全ての情報は既に価格に反映されているという前提に基づいています。このような価格の動きを読むための最も根本的な道具が、 ローソク足 (Candlestick) チャートです。

18 世紀に日本の米商たちによって発明されたローソク足は、特定の期間に買い手と売り手がいかに戦ったのかを視覚的に表現しています。


1. ローソク足の構造:価格の解剖

一つの足は、特定の時間(例: 1 日、 1 時間)における戦闘の記録です。

ローソク足の構成要素

要素定義心理的な意味
**始値 (Open)**その期間の始まりの価格戦闘のスタートライン
**終値 (Close)**その期間の終わりの価格戦闘の最終結果(決定的な指標)
**高値 (High)**最も高かった価格強気派(ブル)の限界点
**安値 (Low)**最も安かった価格弱気派(ベア)の限界点
**実体 (Body)**始値と終値の間の区間実質的な勝負の結果
**ヒゲ (Shadow)**実体の上下に出た細い線価格の拒絶(リジェクション)シグナル

2. 市場の気分を読む:基本パターン

足の形は、買いと売りの間の ==「力の均衡」== を明らかにします。

1
大陽線

買い手が市場を完全に支配。強い上昇モメンタム

2
大陰線

売り手が市場を完全に支配。強い下落モメンタム

3
十字線 (Doji)

買いと売りが拮抗し、結論が出なかった状態

4
下ヒゲ陽線(ハンマー)

安値圏で強い反発買いが入った可能性(反転の兆し)

5
上ヒゲ陰線(流星)

高値圏で強い利益確定売りが出た可能性(反転の兆し)


3. 確率の高い反転シグナル:複合パターン

複数の足が組み合わさると、より信頼度の高いシグナルを発します。

主要な複合パターン

パターン名シグナル説明
**強気の包み足**上昇反転大きな陽線の実体が、直前の小さな陰線を完全に包み込む
**弱気の包み足**下落反転大きな陰線の実体が、直前の小さな陽線を完全に包み込む
**はらみ足**トレンドの停滞大きな実体の中に小さな実体が収まっている状態(ボラティリティ低下)
Note

文脈 (Context) が全てです: ハンマー型が出たからといって即買いではありません。長く下落した後、「主要な支持線」の近くで現れて初めて意味のあるシグナルとなります。


4. 結論:群衆心理の視覚化

ローソク足は単なる図形ではありません。それは ==「視覚化された人間の感情」== です。強欲、恐怖、そして迷いがヒゲや実体の中に凝縮されています。この基礎をマスターすることで、私たちは初めてチャートが語る物語に耳を傾けることができるようになります。


📚 セウン教授の厳選ライブラリ

  • [投資の正道] - スティーブ・ニソン: ローソク足を西洋に紹介したテクニカル分析のバイブルです。
  • [マーケットのテクニカル分析] - ジョン・J・マーフィー: チャート分析の全分野を網羅した決定版。
  • [投資心理学]: 売買の技術と心理、資金管理を有機的に結びつけた名著。

次回は、 「移動平均線とトレンド」 — 市場のノイズを取り除き、巨大な慣性の流れに乗る方法を学びます。